失われつつある羽根細工の技術を今日に伝える数少ない作家の一人。自然や鳥や木々に囲まれて育ち、14歳で羽根細工に出会うと、すぐにそれが自分の天職だと悟った。彼女は羽根に命を吹き込み、羽根を通して感情を表現し、見る者に物語を伝える。羽根という優美で繊細な素材を、きらびやかで気品に満ちた作品へと昇華させる彼女の才能は、ファッションやジュエリー業界から引く手あまたである。2015年には京都のヴィラ九条山に滞在し、花士の珠寶とコラボレーションを行った。展覧会では、花、鳥、ドラゴンなどをテーマにした作品が展示される。
羽根細工作家。1964年生まれ。オクターヴ・フイエの職業専門高校で羽根細工の基礎を学び、オリヴィエ・ド・セール国立高等工芸美術学校(ENSAAMA)で上級技術者免状(BTS)を取得。1996年からの10年間、フランス芸術作品革新研究所(IFROA)の繊維科で羽毛部門に携わる。顧客は、ニナ・リッチ、ジヴァンシィ、パコ・ラバンヌ、ジェローム・ドレフュス、シャネル、ハリー・ウィンストン、ヴァンクリーフ&アーペル、ジャン=ポール・ゴルチエなど。
2008年 メートル・ダール認定
2008年 手の賢さに捧げるリリアンヌ・ベタンクール賞受賞
2012年 芸術文化勲章受勲
http://www.nelly-saunier.com
©CECILE ROGUE